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研究の実際
1、前年度の実践
前年度の研究1年目は、以下のような研究主題を設定し、実践に取り組んできた。
(1) 研究テーマ
自分の思いをいきいきと伝え合う子どもの育成
 
(2) 研究の仮説
研究にあたっては、次の3つの仮説のもとに、国語科の授業を中心に検証を行った。
研究の仮説
(3) 授業の実際
@ 第1学年の実践
ア 単元名 本とともだちになろう「ずうっと、ずっと、大すきだよ」(光村図書)
イ 単元の目標
・ 想像を広げながら読み、物語を楽しむ。
・ 友達に読んでもらいたい本を決め、書いたり話したりして紹介する。
ウ 単元について
本単元は、飼い犬「エルフ」を愛し続ける「ぼく」の心情を、楽しみながら児童自らが主体的に作品を読み進めていくことをねらいとしている。また、生き物と一緒に生活した経験や知識を交流させたり、作品から読み取ったことを発表し合ったりすることにより、友達と互いの思いを伝え合う楽しさを味わうことのできる題材であると考える。
エ 授業の主張点
本授業では、文学作品の読解が主な学習内容である。しかし研究の視点から、これまで培ってきた話す・聞く力を生かす学習の場面という視点からも学習を進めた。仮説にある「基礎的・基本的な発表の仕方や話し方の技能」や「主体的に学ばせる工夫」の具体的な手だてを講じることにより、「自分の思いをいきいきと伝え合う」主体的な児童の育成をめざした。
そこで今回は、作品の文章や言葉から生じた「心のつぶやき」をシートへ書き込んでいくという手法を取り入れることにより、児童の発表がよりよいものへとなることをねらった。このシートをもとに、児童は自信を持って自分の思いを発言していこうとすることができ、意欲の喚起にもつながると考えた。また、学習のルールに従い、一人で書き込む・書き込んだことを発表する・話し合うという学習過程を定着させていくことにより、能動的に学習する力をつけていこうと考えた。そうすることで、考えを伝え合う楽しさを1年生なりに味わわせることができると思われる。
オ 授業の実際(6/12時間)
授業の実際1
 
A 第4学年の実践
ア 単元名 「心をとどけよう、受けとめよう」(学校図書)
イ 単元の目標
・ 伝わり方を考えながら、はずんだ会話のしかたを考えようとする。
・ はずんだ会話ができるように、相手を意識した言葉の遣い方を考えることができる。
ウ 単元について
本学習材では日常的な対話の一場面を取り上げ、受け答えする際の話し方に着目する。対話の中で相手を思った話し方に視点をあて、児童が互いの存在や価値観の違いを確認し、互いの良さを認め合うようにしたいと考えた。具体的な演習等を通して、お互いが心地よい会話をするためには、どういうことに気を付けて会話をすることが良いのかを実感することをねらったものである。
エ 授業の主張点
本単元では、話し方の基本的な技能を身につけさせることで、児童の主体性や豊かな表現力が育まれ、伝え合う力が高まるのではないかということを検証するものである。
本実践ではTTによる学習形態をとり、個に応じた支援を工夫することにより、基礎的な学習内容の徹底を図ることができると考えた。まず、導入時にT1とT2で役割を決めた日常会話のロールプレーを行い、子ども達の学習への関心を高めていくようにした。次に、自力解決が困難な子に対する支援、課題解決ができた児童に対する支援を教師二人それぞれが行うようにした。
オ 授業の実際(1/3時間)
授業の実際2
 
B 第6学年の実践
ア 単元名 「こんなときどうする?」(学校図書)
イ 単元の目標
・ 進んで司会者としての役割を考え話し合いに生かそうとすることができる。
・ 話題の内容を考え、積極的に話し合いをすることができる。
ウ 単元について
この時期の子どもたちは、自分たちの日常的な課題等について、自分たちで話し合って解決していこうとすることができるようになってくる。しかし、場合によってはなかなかうまい解決方法が見つからなかったり、話題がそれて話し合いが解決の方向に向かわなかったりする場合もある。話し合いにおいて、司会の経験が乏しいことがその大きな要因の一つでもある。そこで、話し合いの中で重要な役割を担う司会者の役割や話し合いの進め方、まとめる方法について考え、実践を重ねることが必要であると考える。
エ 授業の主張点
本授業では、話し合い活動における司会者の役割に焦点をあて単元を構成した。話し合い活動において、自分の思いを分かりやすく伝え合うためには、司会者の役割が重要になってくる。仮説1に対応した部分では、目的に応じた話し合いの進め方や発言の仕方について、司会者の立場から客観的に学ぶことで、自分の思いや考えを相手に伝えるための方法を身に付けていくことができると考える。また、積極的に話し合っていこうとしたり相手の意図を考えながら聞こうとしたりする態度が育まれることにもつながると思われる。
オ 授業の実際(1/2時間)
授業の実際3


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