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奥阿蘇てんぐ隊

平成5年(1993年)新農政プランで国が提唱するグリーンツーリズムを受け、農家仲間で民泊をやってみることになりました。
都会の人々に農家に民泊してもらい、農作業を体験しながら交流するのが目的です。 交流の成果として、米の販路開拓も期待しての取り組みでした。
組織の名称を「てんぐ隊」としたのは、両併地区外輪山の一角に城ケ岳という小高い山があり、 ここからは南郷谷を一望することができ「ここに天狗が住んでいた」という伝説があったからです。

体験料として一泊三食で4千円、ただし農作業3時間の手伝いが条件
手伝ってもら代わりに低料金でよい、と考えたのですが思うようにはいきませんでした。

「農家の気苦労も予想以上だった」とありますが、大変だったことは、
b01受け入れる直前の片づけ(特にトイレや風呂の掃除)
b01食事のメニュー(田舎料理を好まれるのだが面倒)
b01深夜までの酒の相手(忙しい時期は最悪)
b01子供連れの場合、農作業の手伝いにならない
b01「料金が安いから参加した」が多く、思惑が外れた等々

最初のうちは初めての体験で、話しの内容も新鮮だったのですが、 話題は毎回ほぼ同じ、重ねるうちに面倒くささを感じるようになったのです。
大した収入にもならないし「もうやめた方がいいのでは」との意見も出始めました。 「素人が軽い気持ちで宿泊業に携わるべきでない」と痛感し「大人の宿泊はとても気を使う」といった疲労感だけが残る結果となりました。

そこで大人はやめて、子供だけに絞り再スタート、事業の名称も「奥阿蘇子てんぐ隊」へ

内容は、
b01一泊三食で5千円
b011グループ4名以上(小4~小6、おおむね8名まで)
b01期間は夏休み
b01参加対象者は福岡都市圏
b01移動はJRを使い自力で
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b02写真はセミ取り体験
全員が「Adventure Kids」と書かれた同じ帽子をかぶっていますが、これは、
子供たちが福岡都市圏から、子供たちだけで来ますので、目立つようにするためです。
申し込み後に、帽子や南阿蘇村までの略路を参加者代表に送付します。 JRには事前に説明しておき、各駅で帽子の子供を見かけたら誘導してもらうようにしました。
「子供たちだけの冒険旅行」といったイメージですかね。

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b02写真は食事の様子
子供は楽でした、バーベキューやソーメン流しをやれば大はしゃぎで、カレーでも喜んでくれます。
子供が相手になって変化したことは、
b01大人ほど気を使わなくてよい
b01大勢でも受け入れが可能
b01受け入れ側に同世代の子供がいれば遊び相手になる(遊びの先生になる)

遊びのメニューは、昆虫採集・魚釣り・花火・肝試し・牛やアイガモとの触れ合いなどです。
お土産には、販路開拓を目的に試食用のお米やパンフレットを持たせ、再来村を期待して無料温泉入浴券も添えました。
幼い頃の思い出は心に残るものです。南阿蘇を愛する子供たちが増えることを願っての取り組みでした。

3年ほどやって休止するこになりました。事務局は農家仲間がやっていまして、疲れたからです)


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